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会社を辞めるということ

09 Oct 2021

自分の会社に文句を言う人を見ると、嫌味とかではなくシンプルにその人のために、辞めることをちゃんと検討してみるべきだ、と思う。

もちろん、別に今の会社で働くことが好きな人に辞めることを勧めたいわけでは全く無いし、不満のあるところを解決できるならそのほうが良いと思う。

ただ、「会社を辞めたら死ぬ」みたいに思ってたり、自分の会社が不満で仕方ない人は一度会社を辞めてみるべきだと思う。前者の人は辞めても死なないことを知って楽に生きれるようになるし、後者の人はその会社を辞めたら不満が解消されるか、その会社の有り難みに気付けるか、いずれにしても文句を言うだけの状態よりは格段に良い。

僕が問題だと思っているのは、「会社を辞めたことがない人」が「会社を辞める」という選択肢を「適切に評価する」のは難しいということだ。

一回やってみればだいたいわかるんだけど、一回やってみないと全然わからない。

会社を辞めるということはどういうことか

まずは、会社を辞めるリスクを考えてみる。

  1. 辞めた会社からの収入が無くなると不安。
  2. 次の仕事がすぐに見つかるかどうか不安。
  3. 所属している状態から抜けると不安。
  4. いろいろやらないといけないことが増えて面倒くさい。
  5. 迷惑をかけてしまうのが申し訳ない。

僕は上記のような理由は、「結局よく考えてみればどうでも良いことに過ぎない」と思っているので、そう思えない人が見て、役に立ちそうな考え方を書いてみようと思う。

1.辞めた会社からの収入が無くなると不安

まずお金の話だが、文句を言いながら毎日過ごすことに比べたら一時的に収入が減ることなんて、大したことではないはずだ。

それに具体的に対策ができる。

いずれにしろ、その会社からの収入が無くなっても、それが大した問題ではないという状況にしておけば良い。

無駄遣いによって余裕が無く、働きながら次の仕事を探すこともしたくない人は、残念ながら今の仕事をするしか無い。というか今の仕事に感謝したほうがいい。

支出を見直しても貯金ができない場合は、少なくとも貯金ができる仕事を探すべきだと思う。見つからないなら視野が狭いのかもしれないので、信頼できる誰かに相談してみるのも良いと思う。

個人的には、慌ただしく仕事を探すより、辞めてから落ち着いて求職活動をしたほうが集中できるので、そのためのキャッシュを用意しておくほうが精神衛生上は良いと思う。

ちなみに前者は、スケジュール的な調整が発生してなかなか難しいが、うまくできれば1,2,3のリスクに対応できる。

2.次の仕事がすぐに見つかるかどうか不安

仕事を見つけてから辞めれば良いけど、そんなに都合よく行かない場合も多い。

ただ、次の仕事が見つかるかどうか不安ということは、自分がこれからどういう環境でどういうことをやっていきたいかということがはっきりしていない可能性がある。なぜ今の仕事をやめようと思うのかを考え直してみる必要がある。

一旦、紙を用意して、可能な限り理想的な状況を書き出してみるべきだ。

自分にとって理想的なものを具体的にちゃんと意識すれば、そこに向かって進む方法は頭が勝手に考え始めるものだ。

そういうことをちゃんと考えていけば、不安どころか、むしろちょっと楽しくなってくるかもしれない。

その地域で仕事が見つかりそうに無いなら、リモートでできる仕事を探したり人口が多い所に引っ越す方法もある。

3. 所属している状態から抜けると不安。

これもまあ、単に不安なだけだとおもう。

正直、こういう感情があったような気がする程度のことしか思い出せないが、慣れれば普通だと思う。

もし、会社の看板やその会社での肩書みたいなものが無くなるのが不安なら、それはそもそも幻想みたいなもので、本人の要素ではない。

どこまでが自分で、どこからが会社の成分だったのか、ということがより見えやすくなるということだと思う。

ある組織の中に何十年もいて、年功序列的に偉くなったつもりでいると、その辺の勘違いが永遠に解けなくなったりするので、むしろ早いうちに辞めて感覚をリセットするのも良いと思う。

4. いろいろやらないといけないことが増えて面倒くさい。

結局これだ。

僕は、会社を辞めたい人がそれでも辞めない一番の理由はこれだと思う。

1,2,3 の不安はだいたい勘違いか事前に対策できるが、面倒臭さだけはどうしても発生する。

これが嫌な場合は、会社を辞めるとどういう面倒臭さが発生するのかを、一度整理してみると良いと思う。

何をやらないといけないのかがはっきりしないから、面倒くさく感じるのだ。

実際のタスクに分解すると、「案外この程度か。」と思えるかもしれない。

こういうのは、一度やっておくと二回目はもっと簡単になる。より簡単にするために、何をする必要があったかを記録しておくと良い。

簡単になれば面倒くさくなくなる。

面倒くさくなくなれば、いつ仕事を辞めても困らないようになる。

いつ仕事を辞めても困らない状態というのは、心理的に安定できるので、そうなるための良い機会と考えると良い。

5. 迷惑をかけてしまうのが申し訳ない。

変なタイミングで辞めないとか、早めに上司に相談するとかくらいは、当然するべきだと思う。

しかし、人は会社の従業員である前に、自分の人生を生きているので、過剰に譲歩すべきではない。

会社は、従業員が辞めることを迷惑だと言ってくることもあるが、別に悪いことをしているわけではないので勘違いしないこと。奴隷じゃないし。

それに、あなたが他に替えの効かない超重要な能力を持っていて、それが求められているという状況でない限りは、会社にとってあなたがいなくなることは、案外大したことではない。同僚が面倒臭がっているだけかもしれない。

ちなみに、自分がいないと業務が進められないようにわざと情報を隠蔽したりしている人はただの残念な人かもしれないので、一度別の会社に行って自分の無能さを思い知ったほうが、その後の人生にとって有益かもしれない。

漠然とした不安と面倒臭さ

「辞めたいけど辞めない人」が会社を辞めるリスクの正体は、多くの場合、「漠然とした不安と、面倒臭さ」だけじゃないだろうか。

しかし会社を辞めたいけどこれらの理由で辞めない人がいたとしたら、それは正しい評価をできていない可能性があるので、ここで記載した点について、一度考えてみるのも良いと思う。

人間は、その場に留まることが良いかどうかをよく考える前に、慣れない行動を起こしたり変化するようなことをとりあえず嫌うようにできているので、不安に感じるのは仕方ない。

しかしその不安な気持ちは、「何もしなければとりあえず無難なはずだ」ぐらいの意味しか無くて、行動して得られるものについて考慮されていないことが多いので、よく考えたほうが良いと思う。

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